インド旅日記

インド旅1ヶ月(スマホ無しで57歳の男が旅してきました)

インド旅5

4/5(木) 10: 00  ブッダガヤホテル発→14:20 ガヤ駅発→17:20 ムーガル・サライ駅着

→ワラーナシーホテル(出迎えあり)

約束通りオートバイの兄ちゃんは10時にホテルの前で待っていた。ガヤ駅に着くとチップを要求してきた。ここは譲るわけにはいかないと断った。「インド人よ!交渉後のお金の要求はやめてくれ!」

ここでどうしても書かなければならないことがある。インドの列車事情だ。

 

 

  1. 時間が適当であること。3時間遅れなんて普通だ。
  2. アナウンスがないこと、あったとしてもわかりにくいこと。
  3. 案内所があっても英語が通じないこと。英語が通じる人が少ないこと。
  4. 駅に着いても何という駅か教えてくれないこと。英語で駅名が書いてなかったりする。ヒンディー語は解読できない。
  5. 表示されていてもプラットホームが突然変更されること。
  6. プラットホームの距離が長く、止まる電車の位置がわからないこと。
  7. 特に指定席だとその車両に乗らなければならないこと。車両内に移動は無理!
  8. 電車の列車番号がいくつも表示されているので、紛らわしいこと。
  9. 一番はインド人はあてにならない。平気で知っているふりをすること。

ガヤ駅に到着したのが10:45で出発が14:20、3時間余り待つことになるが、乗りそこなう訳にはいかない。プラットホーム3というのはわかった。あとは急な変更とか大きな遅れがないことを祈る。珍しく定刻通りに来たし、自分の乗る車両B1も表示されている。乗り込むと英語が話せるインド人がいた。降りるムガル・サライ駅を教えてくれると言う。ラッキーだと思ったが、到着の時間に彼は熟睡している。仕方がないので定刻に止まった駅で降りようとするが、念のためインド人に聞くと次の駅だと言う。しかし定刻に止まった駅なので別のインド人に確認するとやはり20分遅れで次の駅だと言う。

危なかった。もし降りていたらと考えるとぞっとする。

 

もう一つ書いておきたいことがある。交通マナーだ。正直言ってこの国は交通ルールがない。信号はほとんどない。逆走は当たり前。スピードは落とさない。車とリクシャと人と牛や犬が自己中心で行き来している。そして絶えずクラクションは鳴りっぱなしだ。なぜ事故が起きないのか不思議なくらいだ。

 

無事、ムガル・サライ駅に到着すると迎えの人が2人待っていたのはいいが、とにかくワラーナシーまでの運転がひどかった。逆走して少しで車間が開くとすぐ強引に割り込もうとする。事故にあっても彼らは保証する能力はないだろう。

 

ホテルに着き、チェックインの手続きを終えるとオーナーが特別な提案があると言う。やはりどこも同じだな思いながら話を聞くと、4つのツアーで3000ルピーと言う。全部断ろうと考えたが、ガンジス川サンライズとサンセットはツアーは捨てがたい。リクシャを頼むともっと高くなると説明され、ツアーの内容を減らし、2200ルピーで承諾した。ここで1万円の換金を頼むと6000ルピーでしてくれた。デリー空港の銀行は5300ルピーだった。なんだか得した気分だ。

 

4/6(金) 朝3:00に目が覚め、「深夜特急」を読む。4:55にフロントに行くと真っ暗。サンライズツアーの気配なし。いったん部屋に戻ろうとすると階段先に鉄格子がある。不気味だ。とりあえず写真。

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5:00になるとヒンドゥ教の音楽が鳴り始めた。フロントのソファーの陰で寝ていた従業員のタータがドアを開けると昨日の運転の荒いドライバーと案内人がいた。聞くと日の出は6:00と言う。ガートまで行くと多くの人が沐浴に来ていた。ツアーにはボートが含まれていた。ガンジス川からの見るサンライズとガートは最高だった。死体を焼くガートも間近で見られた。いったん聖なるガンジス川に死体を浸してから火葬すると言う。生まれ変わりの儀式なのだ。驚いたことにそのガートの隣で沐浴する人もいれば洗濯する人もいる。ボートの横を動物の死体が流れていく。迫力がある。これは実際に体験しないと分からない。

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ボートが岸に着くと案内人がボート代は含まれているが、ボートを漕いだ人にお礼をしろと言うので200ルピー渡す。なんとなく嫌な予感がする。ガートを歩くとドライバーが急に座れと言う。目の前には祈祷師がいる。座ると祈祷を始めた。額に白いクリームを塗られ、中央に赤いクリームをつけられた。腕には糸を巻き、相手の言う呪文みたいな言葉を繰り返す。そして「ドネィト」と言う。お布施みたいなものだろうと50ルピー出すと「ノーノー、1000ルピー以上」と言う。「何がドネィトだ!」と思ったが結局財布には500ルピーしか入れてなかったので、それですませた。帰り道で赤ちゃんを抱いた女がしつこくお金を求めてくる。ポケットにあった10ルピーを渡す。するとまた別の赤ちゃんを抱いた女がしつこく付きまとう。きりがない。

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ホテルの戻り朝食をとる。従業員のタータとおしゃべりをする。この辺りの地図を聞き、一人で歩きたかったからだ。仲良くなった途端、部屋にやってきて日本人の忘れ物であろうシャンプーとコンディショナーを持ってきた。くれるのかと思い、サンキューと言うと「マネー」と言ってきた。

サンセットというかナイトツアーもきっと予想外の出費があるに違いないと思い、案内人に確認するとやはり再びボートに乗り、寺院ではまたドネィトさせる予定だった。結局、お金がかかるところは省略し、サンセットのガンジス川とガートでのフェスティバルを眺めるだけになった。マージンが入らないのでがっかりしたようだが、すべてが終わると2人のサービス料をしっかり求めてきた。ポケットには念のため入れていた900ルピーがあったのでそれをあげた。仕方がない。インドを選んだのも俺だし、断れないのも俺なのだ。

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4/7(土) 蚊にいっぱい刺され目覚める。7:00に荷物を整理し、8:00に朝食をとる。タータに映画館の場所を教えてもらう。タータに最後の別れを言うとタータが返した言葉は「My service?」だった。結局最後まで金だったか思いながら50ルピーを渡すととても嬉しそうだった。

 

ワラーナシー駅発が17:45なので時間をつぶさなければならない。何とかたどり着いた映画館は想像以上のモールの中にあった。4Fが映画館だ。入り口には警備員と荷物検査の機械まで置いてあった。Buddge2というアクション映画だった。単純に楽しめた。昼12:45に終わり、1Fのマクドナルドに入る。映画が170ルピー、マックチキンセットが198ルピーだった。

時間をつぶしたのだが、結局ワラーナシー駅に14:30に着く。出発まで3時間。インフォメーションセンターで確認すると、時間は定刻だがプラットホームが8か9だと言う。行くと列車が両方に止まっているが、両方とも自分が乗る車両番号ではない。17:45までにどちらかが出発した後、自分の乗る列車が来るのだろうと待っていると駅の人が私のチケット見てこの列車の端の方だと言う。出発まであと5分。慌てて車両ナンバーを探すがない。するとさっきの駅員がこれに乗れと言う。ナンバーが違う。乗り込んで乗客に「Toカジュラホ」と聞くと「Yes」と答え、私の座席まで案内してくれた。しかし車両ナンバーが変わったことなどインフォメーションセンターも教えてくれなかった。なんてひどいシステムだ!まぁ今回も乗り遅れることなく列車に乗れたのだからよしとしよう。座席には誰もいない。スカスカだ。ゆっくり眠っていけそうだ。次はカジュラホ駅だ。ちゃんと降りれるかどうかだ。試練はまだまだ続く。